京都市学校歴史博物館見学研修記   HP 綾部の文化財

「いかるが民俗館」の関係者11名が9月12日(金)市行政バスで下京区にある京都市学校歴史博物館(元市立開智小学校・廃校利用10年)を訪れました。
 綾部市における「民俗民具郷土資料館の設置と古文書の保存部門整備」の要望に対し「学校統合による廃校利用よる対応」の回答があったことによる「先進地の見学研修」です。
 研修の目的は・廃校利用の実際(教室の利用、展示の方法、説明の方法、収蔵の方法)・博物館の運営(実績、問題点)・関連するいろいろな取り組みなどです。(財)京都市生涯学習振興財団・事業課業務係長:竹村佳子学芸員さまから詳しく、見学の案内、質疑のご指導をいただきました。
今回の見学研修は、綾部市資料館館長:近澤豊明氏のお世話で実現したもので、マイクロバスの中で近澤豊明館長から京都市の学童疎開について綾部市にも疎開児に受け入れが沢山あり、如是寺の庫裏に当時の学童の当番名札が貼られていて、その資料などが訪問する京都市学校歴史博物館に展示されているとの説明がありました。
 京都市文化博物館に寄り、特別展「飾り」を見学、昼食を食べてから徒歩で「京都市学校歴史博物館」に着きました。マイクロバスの駐車するところがないためです。
明治34年(1910)に建築された正門(有形文化財)をくぐる 開智小学校跡
開智小学校は、明治2年(1869)6月11日全国に先がけ、下京第11番小学校として、町衆によって創設された日本で最初の「学区制小学校」の1つである。
 平成4年3月31日、近隣5校の統合により、123年の歴史の幕を閉じた。
校門を入ると運動場があり、隣接する開智幼稚園の運動場として使われているとの説明を受けました
明治8年(1875)建築の旧正徳小学校の玄関(京都市最古の学校建築物を平成19年3月に移築)
京都市学校歴史博物館玄関に「二宮金次郎石像:元尚徳中学校蔵」と唱歌「二宮金次郎楽譜パネル」がありました。
新訂尋常小学校唱歌第2学年用 昭和7年 文部省
二宮金次郎
1.柴刈り 縄なひ 草鞋をつくり
  親の手を助け 弟を世話し
  兄弟仲よく 孝行つくす
  手本は 二宮金次郎
2.骨身を惜しまず 仕事をはげみ
  夜なべ済ませて 手習 読書
  せわしい中にも 撓まず学ぶ
  手本は 二宮金次郎
3.家業大事に 費をはぶき
  少しの物をも 粗末にせずに
  遂には身を立て 人をもすくふ
  手本は 二宮金次郎
開館10周年記念なぜ?なに?学校歴史博物館特別展が行われていました
詳しくは下記の参考資料(パンフレット)をご覧ください
映像ホールで「番組小学校の変遷」を学習
(財)京都市生涯学習振興財団・事業課業務係長:竹村佳子学芸員さまから写真パネル:「元梅屋小学校正門」「元有済小学校のたいこば」「元本能小学校校舎」、パネル「京都市立学校・幼稚園所在地 明治2年学校創設当初の京都学区図」「番組小学校の変遷」を見ながら学校博物館建設の経緯説明を受けました
第1展示室(番組小学校の誕生・特徴、教育の歩みと京都の教育の特徴、教科書の部屋を見学)
幕末の学校
 小学校と市民の情熱
 町組会所兼小学校
 20世紀中期までの教育

○教科書の部屋
 「論語」と「往来物」で開校 明治2〜4年
 維新の啓蒙書が中心 「小学課業表」定まる 明治4〜7年
 翻訳本と漢籍を読む 明治7年以降
 国風を尊重する教科書を編集 明治13年以降
 国定教科書の誕生 明治37年以降
 連合軍占領下の教科書 昭和20年9月以降
 明治前期の校具・教具
 触れる教科書 展示
第1展示室を見学
 文明開化と学校教育
 伝統産業と学校教育
 幼稚園の魁
 大正・昭和初期の京都の教育
 戦時中の教育
 戦後の教育
 学校給食のあゆみ
 近代京都の木造建築
第2展示室 特別展(ランドセルっていつからあった?)など
 児童の机と腰掛
 唱歌おもしろ話−昔の教科書から
 京都市立小学校校歌
 昔の算数
 「疎開児童の使用したオルガン」明治期 山葉オルガン 綾部市自得寺蔵も展示されていました
学童集団疎開 綾部如是寺提供「今も残る疎開先の寮での名札」を見ました
京都市立小学校学童集団疎開一覧より 綾部市関係分の一部を抜粋 (日付、疎開元の学校名なども省略しています)
物部村 3年生以上171名 教員6名 寮母9名 作業員6名 長楽寺満福寺常福寺自得寺に分宿
東八田村 3年生以上110名 教員6名 寮母7名 雲源寺安国寺禅得寺に分宿 東八田国民学校に通学
吉美村 95名 教員7名 寮母3名 作業員5名 有岡公会堂妙泉寺里公会堂に分宿 吉美国民学校に通学
吉美村 児童19名 有岡寮妙泉寺寮里寮に分宿 吉美国民学校に通学
小畑村 児童99名 教員6名 高源寺普門院天王寺惣持院に分宿
西八田村 3年生以上81名 教員4名 寮母4名 作業員4名 淵垣公会堂梅厳寺妙徳寺に分宿 中筋国民学校に通学
中筋村 4年以上105名 教員8名 慈恩寺高津寮安場公会堂に分宿 中筋国民学校に通学
以久田村 3年生以上131名 以久田国民学校に通学 高台寺浄泉寺瑠璃寺に分宿
口上林村、中上林村、奧上林村 3年生以上165名 教員7名 寮母8名 作業員7名 如是寺玉泉寺精養軒永勝寺宝蔵寺金剛寺に分宿 口上林国民学校中上林国民学校奧上林国民学校に通学
中上林村、奧上林村 児童42名 教員2名 大龍寺無量寺に分宿 中上林国民学校奧上林国民学校に通学
綾部町、吉美村 児童291名 綾部国民学校に通学 玄功寺了円寺吉野寮宝しゃく寺興福寺心田院千手院に分宿
綾部町、吉美村 2年生以上児童数名 不明
綾部町 児童122名 3ケ寺に分宿 一部伝染病のため、10月中旬までに帰宅を延期した児童があり。

備考:学童の疎開先について、「HP:綾部の文化財」の「読みカナ順 綾部の文化財一覧表」などから現在の様子が判る寺院もあります。また当寺院の所在地をクリックすると、MAPION地図所在地近辺が表示されます。上記の「文字リンク」をクリックしてください。
なお全焼して近在に改築された綾部小学校
同じく近在に改築された以久田国民学校→豊里東小学校
統廃校され施設に転用された小畑小学校→豊里西小学校里山ネットあやべ
口上林小学校黒谷和紙工芸の里
奧上林小学校→中上林小学校に統合。
中上林小学校→統合されて現在上林小学校に名称変更。
中筋村・延の中筋国民学校(現中筋小学校)と、西八田村・中筋の中筋国民学校(現西八田小学校、綾部市中筋町)の同名2校があったようです。
精養軒は、まるいという旅館になっています。
合寺され名称の変わった永勝寺(八津合町馬場にあったが現在寺はない)+大龍寺→上林禅寺(元大龍寺跡)などもあります
興福寺は、現在福知山市の佐賀、戦前は印内村と呼ばばれたところにありましたが、現在は廃寺でありません。
学童疎開では、綾部旧町内の隆興寺西福院にも泊まって綾部国民学校へ行っていたそうです。
以上綾部史談会にて調査していただきました。
地元選出の白猪市議会議員さまに「洞峠の風にふれる交流会」でお会いし、問い合わせたところ、次の回答を得ました。上記と合わせて参考ください。
○「無量寺」につきましては、地元の小仲地区に「無量寺」がありまして、こちらは、現在、無住の寺ですが、寺としては登録は残っております。自治会で寺を管理しております。廃寺ではありません。
○奥上林小跡地の利用ですが、地元の地域振興協議会で、廃校当時に跡地利用の検討委員会を、立ち上げました。「民俗博物館」など、諸案ありましたが、諸事情(頼りとしていた方の急逝など)あり、現在、研修施設としての貸し館業務が主となっています。
 その他、地元消防団分団本部が一教室借りており、年末、災害時は本部詰め所として使われます。上の敷地の幼稚園跡地には、村おこしNPOが1教室借りており、事務局を構えています。ときどき使われているようです。
 向日市からみえている立体作家の方が、継続してアトリエとして、一教室使われています。私としては、こうした利用がもっとないものか、と思っております。
第3展示室 企画展示室
 校舎のリサイクル 修徳校の瓦の里帰り
 運動会や陸上大会
 写真パネル「修徳尋常高等小学校校舎前記念写真」「改修前の修徳校の記念写真」を見ました
第4展示室 開智小学校資料室を見学
開智小学校であった地元の要望で設置され、地元関係者を中心に利用、運営されています。
また隣接する教室では、学校歴史博物館で開催される特別講座、各種のミーティングが活発に行われている。 見学した当日も沢山の市民の方が教室に集まっておられました
学校校舎の階段を下りて
講堂では地元グループによる器楽演奏など練習、ライブ会場として活用されています。
セキュリティは、学校歴史博物館から切り離して別の出入り口が設けられ、活用されているということでありました
学校歴史博物館の玄関先で、旧正徳小学校の玄関(京都市最古の学校建築物を移築)などの説明を受けました
校庭は隣接の開智幼稚園の体育授業に使われています。
資料収蔵庫・整理校舎で竹村佳子学芸員さまを囲んで熱心な質疑応答が行われました。
元校長先生などが世話されているボランティア市民学芸員についても説明をいただきました
参考資料
開館10周年記念
なぜ?なに?学校歴史博物館
〜10年間のご質問に一度にお答えいたします〜
・戦争中、子どもはどこに行ってたの?
・ふたりで1つの机を使っていたの?
・昔も夏休みの宿題って、たいへんだったのかな?
・昔はどんな服着て、かけっこしたの?
・おばあちゃん!「てふてふ」って、どんなうた?
・ランドセルって、いつからあった?
体験コーナー クイズラリー、 算術のテストに挑戦、 昔の机に座ってみよう
京都市学校歴史博物館は平成10年11月に開館し今年,IO周年を迎えます。おかげさまで,市民の方はもとより,遠方からも来館していただける博物館に成長いたしました。開館から今日まで,多くの「学校」に問するご質問もお寄せいただきました。この記念すべきIO周年の節目にあたって,皆様からいただいたご質問やアンケート記録をベースに,学校の雑学をご覧いただける企画展を開催いたします。特にご質問やご意見が多かった事柄を選び,また,以前はお答えできなかった事柄で明らかになったものなど,夏休みの時期でもあり,お子さんの自由研究の助けともなるよう,分かりやすく工夫をいたしました。どうぞご家族でお楽しみください
京都市学校歴史博物館
博物館事業
京都市の学校が所蔵してきた数多くの美術工芸品は市民の宝です。
 学校が所蔵する美術工芸品や教育に関わる古文書・教科書等の歴史資料の収集・保存
 企画展示コーナーを中心としてテーマ毎に資料や作品を展示
 企画展示のテーマにあわせた講演会・講座等の開催
 所蔵品を中心とする学校文化財(美術工芸品)と学校歴史資料(教具・教材など)のデータベースの作成及びインターネットなどによる情報発信
 大学や研究者等との調査、研究における連帯
 教育関係者等を対象とした講座
京都では明治2(1869)年に,日本で最初に番組小学校とよばれる学区制の小学校がつくられました。

京都市学校歴史博物館は,番組小学校の創設に開する資料をはじめ,京都市の学校に遣された教科書や教材・教具などの教育資利,また卒業生などが学校に寄贈した数々の美術工芸品を収集・保存して展示する施設として平成10年に開館しました。
○常設展示品リスト(第1展示室)
○開館10周年記念 なぜ?なに?学校歴史博物館 特別展示リスト 展示期間:平成20年7月11日(金)〜9月29日(月)
上村淳之館長 談話室
絵のこと、花のこと、鳥のこと、アトリエ周辺の出来事など興味の尽きない話題を上村館長が縦横に語ったり、参加者とも談笑したりといったユニークな・・・
京都市学校歴史博物館
♪♪♪ 唱歌・童謡教室 ♪♪♪ 大正期の懐かしいオルガンを伴奏に唱歌・童謡を歌いましょう。
京都市学校歴史博物館だより VOL17
「日本画」むかし・いま 〜明治の京都毛筆画教育を訪ねて〜
♪合唱教室♪ 〜学校歴史博物館体験事業より〜
〜今年も発売中〜 学校の宝物トラフィカ京カード
企画展 「なんで?」から始まる科学のこころ
〜教科「理科」誕生 120周年〜 を開催して
ボランティア市民学芸員の声
博物館と私 皆様とのふれあいの中で

昔の学校あれこれ 第十回 保健室