会報44号 平成9年4月20日 京都府蚕糸同友会 大嶋文隆氏
「蚕都綾部を語る 収集 蚕糸用具、資料に光を」
京都府蚕糸同友会は、かって西日本の蚕糸雄県であった京都府、そのメッカとも言える蚕都綾部の輝かしい足跡を記録し伝えたいと、昭和62年12月「京都府蚕糸業史:A5版920頁」を発行しました。
引き続いて蚕糸の歴史を事物を以て証明する蚕糸用具および資料を収集し、保存展示したいと考え、昭和63年7月より「蚕具収集委員会」をつくって収集活動を続けてきました。平成4年5月「綾部市資料館」はオープンしましたが、民具、農具、蚕具類等は含まれませんでした。
しかし先人達、私達の祖先、近しい祖父母、父母、先輩の方々が汗を流して生きてきた査証である民俗資料、民具、農具、蚕具こそ生きた文化財であり、血の通った遺産であると思います。「蚕都綾部」もその中にあります。
平成8年4月「グンゼ博物苑」がオープンしました。これは全国展開されているグンゼ株式会社の発展の過程を紹介するものとして、極めて価値の高い内容であります。
私達、京都府蚕糸同友会は、京都府というエリア、蚕都としての何鹿郡、綾部にこだわり続け、折角収集した労働と生活の文化財、蚕具、農具に光を当てて、事物を通じて「蚕都綾部」を現在と後世に向かって語りたいと念じます。
収集にご協力いただいた方々は、綾部市を中心に府下30余人の個人と試験研究機関、、高等学校、民間会社等多数に上り、115品目、502点を集めさせていただくことが出来ました。
現在、上杉町市総合運動公園倉庫、府産業センター倉庫、及び会員宅(貴重品)に保管してもらっています。
その品目内容は次のとおりです。
(収集蚕糸具、資料目録)
株直し鎌、抜根機、摘桑爪、桑葉こき器、桑いどこ、桑肥料豆粕切り機、噴霧器、鋤、剪定鋏、鋸、蛾輪、原種台紙、原種台紙掃殻、普通蚕種用台紙、蚕種散布器、連結乳鉢、単孔乳鉢、乳棒、散卵容器、封緘紙記載紙、催青容器、浸酸バット、繭重秤量器、催青枠差し、人口孵化塩酸容器、蚕種輸送箱、顕微鏡、羽ぼうき、桑切り包丁、深箱、深箱用網、蚕架棚竹、蚕箔、浅箱、平座育箱、サンビー蚕箔、除沙網、繭網、挫桑機、改良わら蔟、回転まぶし、まぶしかため、改良自然蔟、こも、毛羽取機(巻取)、毛羽取機(手動)、毛羽取機(動力)、練炭ケースコンロ、折藁まぶし、万年まぶし、まぶし製造器、繭網製造枠、藁まぶし網針、ピロシート蔟、コンロ、温度調節器、除沙ネット、上蔟ネット、こも囲い、条桑育セット、スーパー蚕座、練炭製造器、蚕座紙、防乾紙、定粒板(250粒)、検尺器、繭粒器、繭固体計り(1g)、繭固体計り(3g)、繭固体計り(5g)、重量鑑別器、蚕体重秤(50g)、蚕体重秤(500g)、両皿天秤、自動上皿天秤、リットルます、5デシリットル升、台秤、竿秤(6貫)、竿秤(16貫)、天秤、繭測器、蛾量器(20匁)、蛾量器(100匁)、給桑かご、掃立馬紙、給桑台、自記温度計、定粒板(100粒)、繊維試験機、括つくり器、検位衡、標本びん多数、模型(幼虫)、模型(蛾)、計算機(タイガー)、繊度早見表、繭層歩合早見表、真綿製造器、真綿掛け、糸車、糸紡ぎ器、機一式、織り機、コマ、足踏み式繰糸機、座繰繰糸機、胴繰機、手換糸繰機、蚕糸掛け軸5本、生糸証紙(60枚)、蚕卵数標本(26)、蚕卵色見本(12)、種子島野桑押し葉、蚕糸図書15冊(明治大正刊)、蚕糸関係先覚者の記念碑の写真25枚