会報48号 平成11年4月20日 綾部の文化財一覧表へ 綾部の文化財
民具、農具、蚕具は歴史の証言者です。 事務局 大嶋 文隆氏
著しい社会の変化は、怒涛のように農村と農業を洗っています。
そんな昔でなく、私達の先人、先輩の足跡でさえ、ともすれば消えそうになる程、大きな変叱、変貌か農村の仕事と生活の中に目見られます。
明治以来、昭和の戦前、戦中、戦後しばらくまでは、その功罪はとも角、安定した昔の姿があり、農村特有のたたづまいがありました
農作業を目ても、人力を中心ではあるが伝統を含む文化がありました。
それによって組立てられた仕事は、それなりに合理的になりたっていました。
当地方のかつての「米+繭」の標準的農家の一年の主なる仕事は、5月の苗代播種に始まって、春蚕、麦刈、麦かち、桑園夏肥、田鋤き、代かき、田植、田草とり、初秋蚕、晩秋蚕、稲刈、稲こき、田鋤き、麦まき、麦のはた、桑園手人、春の麦のはたと一巡します。
その中で用いられた農具、蚕具はこれらの仕事を支えてきました。
この農作業を中心に農村の生活かあり、それに川いられた多くの民具かありました。
それを包んでいた民俗、風習、日常は、独特の農村文化を形成して、人々の心を「ふる里」に結びつけました。
民具、農具、蚕具の数々は、まさに民衆の歴史の証言者であります。
私達か「民俗、民具資料館」の実現を要望する主なる理由も、ここにあります。